2022年3月21日【「利益=キャッシュ」ではない】4つの要因とは
一般的には3連休の最後の日ですね。
今日は確定申告以来、かなり久々の
家族でのお出かけの日となりそうです。
ただ、確定申告で滞留している仕事も
多くあるので、
昨日今日は3時起きで仕事中…
お出かけの時間まで何とかがんばって、
気持ちよく出かけたいと思います(笑)。
さて、本題です。
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■以前の記事の中で、
『黒字倒産』について
述べさせていただきました。
<俗に言う【黒字倒産】を避けるには>
https://muratax.com/2022/03/19/5016/
今日もそれに続けていきます。
■よく、
顧問のお客様との
ご面談の中で話題に上るのが、
【利益と実際のキャッシュとの差異】
について。
【会計上の利益と
手元に残っている現金が違っている】
ということですね。
これは会計の仕組み上
やむを得ないものと言えます。
主たる原因としては、
・減価償却費
・借入金、
・売掛金
・買掛金
といったところ。
そのことについて順を追って
考えていきたいと思います。
■まず、
『減価償却』について。
原則として、備品や車、
機械などの購入で
その単価が『10万円以上』であるものは、
買った時に全額経費とするのではなく、
いったん『資産』として
(経費ではないものとして)計上し、
それを、実際に使用していく
期間が経過するとともに
だんだんと経費化していく
という考えを取ります。
その『だんだんと経費化していく』
その経費を
【減価償却費】
と言うわけですね。
■仮に、
『300万円の機械を現金で一括で買った』
としましょう。
そうなると、当然
現金300万円が出ていくものの、
その機械については
その300万円が全額経費になるのではなく、
【減価償却費を通じて
だんだんと経費化されていく】
という状況なんですね。
そしてこの減価償却をする際の
実際の減価償却費の計算方法については
過去の記事をご参考いただくとして、
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<【カメラマン】を例に確定申告の
お話をしてみます>
https://note.com/muratax/n/n8abf8e5088aa
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今日述べたいのは、
【実際の現金の支出と、
会計上経費として上がっている数字が
大きく異なることがある】
ということなんですね。
これが
【減価償却費により
利益とキャッシュがズレる原因】
となります。
■その次に、
『借入金』について。
まず金融機関から
借入金が入金された際、
これは、
【負債の増加】
と考えます。
逆を言えば、これは
『収入(収益)』ではないんですね。
借入金の入金を
『収入』にしてしまうと、
【その借入金の入金に対して
税金がかかってしまう】
という本末転倒なこと
となってしまいます。
そして、
【入金の際に収入ではないため、
その返済の際も経費ではない】
ということなんですね。
当然『金利部分』は経費になります。
したがって、金融機関からの
借入金の入金があった際は、
その借入金入金分だけ
キャッシュが増加するものの、
会計上で収益は上がってこないため、
【その分会計上の損益より
キャッシュが多い状況となる】
ということです。
■次に、
『売掛金』について。
売掛金については、
【売上は上がっているものの、
現金にはなっていない債権
(お金をもらえる権利)】
という考えになります。
当然利益が上がって
現金は増えていないので
【帳簿上の利益の方が
実際の現金より多い状況】
となっているというわけですね。
そして『買掛金』はその逆。
つまり、
【仕入をすることにより
経費が増えているものの、
現金はまだ支払っていない】
という状態。
そのような状況だと、
【会計上で経費は上がって
利益が少なくなっているものの、
現金は多い状態である】
というわけです。
■その他にも細かい論点はあるのですが、
主に『利益とキャッシュのズレ』
が出る原因としては、
上述してきたようなこと。
したがって、
【『会計上の利益』と『資金繰り』
は切り分けて考えないといけない】
ということなんですね。
【資金繰りは資金繰りで、
別途『資金繰り表』などを作って
管理しないといけない】
ということ。
これが経営の血液とも言える
『現金』の管理においては
極めて重要である
と言えます。
会計を考える際には、
しっかりとこの
【利益とキャッシュとの違い】
を把握した上で、
実際の現金の動きを
把握していくようにしましょう。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・往々にして、
【会計上の利益と
手元のキャッシュとの間には
ズレが生じるものである】
と心得ておくべし。
・その主たる原因としては、
【減価償却】【借入金】
【売掛金】【買掛金】
といったものが考えられる。
・【利益とキャッシュとは
ズレるのが通常である】
ということを念頭において、
その資金繰りを考える際には、
重々注意して、適宜
【資金繰り表】
などを作成しながら、
その資金管理をしていきたいものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。