2022年9月20日【「利子」「配当」「売却益」】・・個人事業で誤りなく処理していますか?
今日は事務所の新メンバーとの顔合わせ。
スタッフみんな個性的ではあるものの、
共通の理念の基に、同じ船に乗り、
それぞれ進んでいます。
またこれからがさらに楽しみですね。
さて、本題です。
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■9月の半ばに差し掛かり、
 個人事業主の方については
 12月の年度末を前に
 
 『税金面』の心配をされるように
 なっているのではないか
 と思います。
 税理士が関与していれば
 そこまで問題にならないのですが、
 今日は、
 【自ら確定申告をしている場合について
 よくある誤り】
 について、
 お話ししていきたいと思います。
 これは実際に、
 自分で確定申告をしている方の
 過去の申告書や会計帳簿を拝見する中で、
 多い誤りでもありますので、
 要注意な論点です。
 今日はその注意すべき論点について
 二つ見ていきます。
 
■まず、
 【銀行預金の利子や配当金】
 についての論点。
 結論から言えば、
 【たとえ事業用の通帳に入ってきた
 事業のために使っているものからの
 利息や配当金が入ったとしても、 
 
 確定申告上、事業所得には入れない】
 ということなんですね。
 どうしても通帳に入ってくるもの
 ですので、
  
 これを事業所得に加えてしまいがち
 なのですが、
 【利息と配当金については
 事業所得ではない】
 ということは肝に命じておきたい
 ところです。
■では、
 どのように処理をすれば
 良いのでしょうか。
 これについては収入があった時点で
 【事業主借】
 という勘定科目で処理をするのが
 正解です。
 どうしても『収入』ですので、
 『売上』や『雑収入』として
 処理をしてしまいがちなのですが、
 そのような会計処理をしてしまうと、
 その分収入が増えてしまうことになり、
 余計な税を払ってしまう
 ことになるので要注意です。
 正確には『銀行預金の利子』については
 【利子所得】
 という分類がされ、
 これについては、利息の受取時に
 源泉徴収がされていて、
 そこで課税関係は完結しているんですね。
 
■そして『配当金』については、
 所得税の考え上、
 【配当所得】
 という所得区分に分類されますので、
 これについても
 【事業所得においては
 考慮することは不要】
 となります。
 
■二番目に注意したいこととして、
 『事業で使用していた資産の売却益』
 があります。
 よくあるものとしては
 【事業として使用していた車両の売却】。
 実は、たとえ事業用に使用している車や
 機械や備品であっても、
 これを売却した際に
 売却益が上がっているものについては、
 【事業所得には入れない】
 ということなんですね。
 法人の会計などに
 慣れている方については、
 【固定資産売却益】
 などとして収入に入れ込んで
 しまいそうなものなのですが、
 【個人ではそのルールが違う】
 ということ。
 正解としては、これも上述した
 利子と同じように、
 【事業主借】
 として処理をすることになります。
 
■そして、
 この事業用資産の売却については
 【譲渡所得】
 に分類されるんですね。
 利子が『利子所得』、
 配当が『配当所得』に分類されるように、
 譲渡をした収入については
 【譲渡所得】
 になるということです。
 これについても、
 【事業所得に入れ込んで
 収入が増えてしまう】
 ということが懸念されるので、
 その会計処理においては
 十分な注意が必要である
 と言えます。
 特に『売却益』については、
 場合によっては
 大きな金額となるケースが
 少なくありませんので、
 やはりその取り扱いには
 十分な注意が必要である
 と言えます。
 
■というわけで、
 今日は個人事業主の誤りがちな
 会計と税務の判断について、
 主に利子や配当、そして
 固定資産の売却について見てきました。
 もしあなたが自分で
 確定申告をされている際は、
 この論点には十分注意をして
 適正な会計処理と申告を心がけるように
 しましょう。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・『法人』と『個人』では
 【その会計や税務の捉え方に
 違いがあるもの】
 と心得ておくべし。
・よく誤りがちなものとしては、
 【利子や配当、そして固定資産の売却】
 が考えられる。
・これらについては、
 【事業所得とは無関係なもの】
 と考え、それぞれ
 【利子所得】【配当所得】【譲渡所得】
 という分類がされるものと心得ておくべし。
 
・そして、
 これらを収入に加えてしまうと、
 
 【余計な税金を払うこと】
 に繋がるため、
 十分な注意が必要である
 と言える。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。	





