2022年8月5日経営分析は【変動費と固定費】を把握すべし
■経営の改善を考えるにあたり、
売上を上げるほか、
固定費の削減を目指すべき
というお話をさせていただきました。
今日もそれに続けていきます。
■もう少し細かいお話になるのですが、
経費について言えば、
固定費のほか変動費というものが
あります。
変動費とは、平たく言えば、
売上に伴って増減する経費
のことなんですね。
■以前の記事の中では、
売上に伴って変わってくる経費として
『原価』という言葉を
使用させていただきました。
<2022.7.26何はともあれまずは
「固定費の見直しを!!」>
https://muratax.com/2022/07/26/5452/
原価とは仕入高や外注費のことでしたね。
仕入れて初めて売上が上がるわけですし、
売上を上げようとすれば、
人手が必要であるため、
外注費も上がってくるというもの。
これが原価ですね。
■しかしながら、
売上に伴い増減する項目は
この原価だけに留まらないのが
通常であると言えます。
例を挙げれば、
セミナーなどで全国を行脚している方
については、
旅費交通費も挙げられる
もしれませんし、
物販であれば、その売上に伴い、
包装資材などの消耗品も
発生するかもしれません。
■つまり、『変動費』と呼ばれる
【売上に伴って増減する経費】
については、
その業種・業界によって異なる
ということなんですね。
ただ、一般的な決算書に上がってくる
原価の項目としては、
通常『仕入高』や『外注費』に限られる
ことが多い状況ですので、
これだけでは、正確な変動費を
網羅しているとは言い難いわけです。
■これは、
財務会計(一般的に外部に提出する書類
のためにする会計)と、
管理会計(あくまでも社内のみで
管理する会計)
の違いにあります。
どうしても、
通常は財務会計のみで
損益を把握しているため、
本来の意味での変動費を
把握できていないことが
往々にして考えられるわけです。
■ただ、場合によっては、
変動費を広く捉え、
考察することにより、
【変動費そのものの削減をする】
こともまた考えられるということに。
売上高から変動費を引いた利益を
【限界利益】
と呼ぶのですが、
これも管理会計ならではの考え方。
結局のところ、
この限界利益がどのような要素から
構成されているかということを通じて、
【売上高を伸ばすこと、または、
変動費をいかにして削減するか】
ということ。
それに加え、
これとは別の項目として、
【固定費の削減】
を考えること。
売上高のアップと、経費削減については、
このような変動費と限界利益を考慮して、
時に適切に考えていくべきである
と言えます。
■経費を変動費と固定費に分けることにより、
経営についての自社の特徴が
見えることもありますので、
このようなことを把握できていない
状況であれば、
ぜひこれを適切に把握し、
経営に役立ててみてはいかがでしょうか。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・経費は変動費と固定費に大別される。
・変動費とは、売上に伴い増減する経費。
固定費とは、売上にかかわらず、
毎月定額に上がってくる経費である。
・売上高と変動費、そして固定費に
分けて考えることにより、
より細かな経営の状況が把握でき、
そこから本来の売上アップ、
変動費及び固定費の削減を検討できる
いうことを、心得ておくべし。
今日も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。